モトロスに熱狂する若者たちが、ある事件を境に次々と不可解な死を迎える。モトロスに取り憑かれた彼らの行く末は―(「ライダーは闇に消えた」)。他、収録作全て文庫未収録作のみ集めた比類なき豪華傑作選第1弾。
デビュー頃は青春ものをよく書いてたんだなー、ちょっと新鮮な気持ちで読んだ。
ほのかな耽美な気配と幻のような現のような狭間の世界を描いている皆川さんの物語には、うっとりするなぁ。デビュー時からのめり込むような世界を書かれているんだな。
表題作「ライダーは闇に消えた」はいくつか書かれている青春もののひとつで、お気に入りです。刹那的な激情と恋の駆け引き、そして友情…と青春面も楽しく読んだ一方で、友人の死を切っ掛けに次々と明かされていく人の繋がりとその因縁に厄介さに言葉にできないやるせなさを感じたり。面白かった。他では、姉妹であったり姉弟であったり…血の繋がったきょうだいたちの話が印象に残りました。 (「夜の深い淵」「ガラスの柩」)個人的に好きなのは「私のいとしい鷹」物静かな女性が奥底に孕んでいる熱が表面に浮かび上がってきたラストに痺れた。
次も読もう!