blank_page吉川英治といえば、去年末で著作権の保護期間が満了となって、今年の1月1日からは、作品がパブリックドメインとなった作家である。青空文庫にも、今年になってから、彼の作品が順次追加されている。で、電子ファイル(テキスト・ファイル)をダウンロードすれば、彼の作品を無料で読むことが出来る。(紙の本や電子書籍の購入であれば、支出が生じることになるが、青空文庫からのDLであれば無料である。)
既に「私本太平記」「宮本武蔵」「鳴門秘帖」という大作をはじめ、いくつかの短編作品などが青空文庫に出ているが、待ちわびていた「三国志」の最初の部分(「序」」)が昨日(9/5)に追加されたのである。(青空文庫では、「序」から「篇外余録」までの12のファイルに分割されることになる。)
「序」の部分は、一連の物語が始まる前の段階のものであって、作者自身による前書きでありも文章の量も少なく、数分で読み終わってしまうというものである。よって、9/5の時点では、これからということであって、本編にはまだ入っていないのですがね...
また、これまでの追加されていく状況は、ほぼ3日に1本というペースであったため、残り11本もそれと同様に3日おきぐらいのペースとなって、全てが追加されるのは10月10日頃になるものと予想される。→一度に全部追加されると、膨大な量になるので、逆に直ぐに読めないとなってしまうが、一ヶ月かけてというのであれば、少しずつでいいので読んでいこう、という気持ちにもなる。
ちなみに、この作品の紙の本と電子書籍の値段を調べてみると、紙の本は、講談社文庫の全8巻が6384円(798円×8)になり、ReaderやKindle、Koboだと5464円(683円×8)になる。(要するに、横並びの価格である。)それが青空文庫であれば0円ということになるので、この差は大きい。尚、図書館で借りてくれば、紙の本でも無料だし、古本屋で購入すれば、0円とは行かないにしても、もっと安価で紙の本を入手出来るが、一応、「再販価格」の統制が利いている新刊本の購入ということで述べることにする。
ただ、よくよく考えて見ると、Koboだと初代のモデルだったら、5480円に値下げしたことを考えると、その本体がほぼ買えてしまうことになる。(が、koboの最初の値段を考えると、値下げしても売れ残っているということでもあって、それだけの価値も無いボロ機種である、ということを証明しているのでもありますが...)KindleやReaderであれば、本体が買えるというところまではいかないものの、他の作品(何でも良いですし、吉川英治の作品でも良い。)を10作も買えば、端末本体が買えるので、そちらをお薦めします。(電子書籍リーダーが無くても、タブレット、スマホ、PCでも電子書籍は読めるので、端末を買わなくてもという道もありますけど...)
あれほど暑かった夏も終わり、秋の夜長には読書ということで、吉川英治の「三国志」を読んでみるというのがよろしいかと...(既に青空文庫に追加されている「私本太平記」「宮本武蔵」「鳴門秘帖」などでもいいですし...)
※そう遠くない間(多分、年内)に、KindleやKoboでは無料版(要するに、青空文庫版を変換したもの)も出ることになると思いますが...
↓紙の本の「三国志」です。