ボランティア活動に中沢道子が参加したのは
同じ町内会へ3年間のアメリカ生活を終えて帰ってきた
水元夫人が欧米ではボランティア活動を持っているか
どうかで人間の評価にも繋がるという一言からだった
市民センターの掲示板に「日本語講師ボランティ募集」の
張り紙を見つけ登録した。
特別な資格は必要なく、日本語での日常会話をマンツウマンで
外国人に指導すればいいだけだった。
日曜日にその外国人によるエスニック料理パーティが行われ
道子は、中学生の息子・正人を起こして財布にお金が入って
いることを確認し、化粧をして市民センターへ出かけた。
荷物を棚に置いて一時間ほど会食をした後、会費の支払いを
しようとして棚からバックをとり財布を見たらお金がなかった。
彼女は、外国人を疑った。
ボランティアに熱心な母親は、息子にいつも困った人を助けて
あげなくちゃって言っていた。息子は日本語を教えるより募金
したほうがそれっぽいと言った。
ボランティア・スピリットの本音が、いとも簡単に壊れていく。
覚悟がなければボランティはできない。
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読書を楽しむ「永井するみ ボランティア・スピリット」
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