久々に、面白い小説を読みました。
人間の弱さ、そして強さ。
赦しと、成長。
老人と、子どもの運命的な道。
隣に住む老人佐藤北海は、
僕にとって、やるせない心の覗き窓だった。
北海の指は2本ない。
指跡から漏れ出るどす黒い気は、
何なのか。
北海が大事そうに見守る樹の花芽を削り、
北海の様子を見、
色を確認した。
ある日、完璧主義の両親から逃れ、
家を出る事にした。
そして、北海が出かける先について行くことにした。
北海が行く先は、興味深かった。
ただの好奇心だった。
北海と共に北海道から九州へ。
様々な土地や、人との出会い。
そして、北海の過去を知り、
徐々にささくれて立っていた僕の心は、
色を変えていった。
黒く見えていたのは、
自分が生み出していただけだったのだ。
小学六年の僕は、
大人の強さ、
北海の強さを知った。
本当の強さを。
↧






