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30人殺しの真実【龍臥亭事件 下】

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龍臥亭事件〈下〉 (光文社文庫)

龍臥亭事件〈下〉 (光文社文庫)

  • 作者: 島田 荘司
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 1999/10
  • メディア: 文庫
■ヒトコト感想
上巻では龍臥亭の複雑さばかりが印象に残り、肝心の事件や人間関係よりも、現実感のない舞台に違和感ばかりもっていた。それが一転、下巻では事件のトリックはさておき、強烈なインパクトを残す部分がある。それは津山の30人殺害事件の詳細を描いた部分だ。作中で言われているように、犯人はとんでもない化け物だったのか。それとも別の理由があったのか。

過去の事件の描写と、それに繋がる現在の事件。トリックの不思議さよりも、動機が衝撃的だ。龍臥亭事件の真犯人についても、まさかの人物だが、それが判明する前に最高潮の盛り上がりは終わっている。”村の業”や”因縁”を口にしたがらない村人たちの秘密が明らかになったとき、思わず、この龍臥亭事件に納得してしまう。

■ストーリー

石岡が遭遇した、岡山県の村での大量連続殺人事件の犠牲者はさらに増え、村は地獄絵の様相に…。村人の言う“村の業”とか“因縁”とは何か?言い知れぬ恐怖が支配する深夜、伝説の男の亡霊が現われた…!?彼による30人殺しとは?現代に甦る昭和史の残忍な悪意とは?御手洗潔の友人・石岡和己が解き明かす五十数年に及ぶ壮大な謎とトリック!傑作巨編。

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