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『シークレット・レース ツール・ド・フランスの知られざる内幕』を読んだ

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タイラー ハミルトン、ダニエル コイル著、児島修訳。 ・かつてUSポスタルチームに所属し、伝説の男、ニール・アームストロングと共にツール・ド・フランスを始めとする自転車ロードレースで一時代を築いたタイラー・ハミルトン。しかし彼らの驚異のスピード、登坂能力はドーピングによるものだった。テストステロン、EPO(エリスロポエチン)、血液ドーピング。。。自転車レース界に蔓延していた(している?)ドーピングについて告白する。 ・ヘマトクリット値(血液中の血球濃度)を50%に"自然に見えるように"近付け、ロードレーサー向けの体格を作ることが勝利への道。検査に通るのであれば、なんでもする。勝利のために。 ・作品後半になると、『もうEPOくらいはみんな打ってるから解禁しちゃってもいいんじゃない?』とか感じ始めている自分がいた。 ・"僕は薬を飲み、そしてそれは効いた。僕は速くなり、調子も格段によくなった。肉体だけではなく、気持ちも上向きになった。(P92)" ・タイラー・ハミルトン氏の告白を、ダニエル・コイル氏が聞き取り、各方面を再取材し、改めて一人称で書き直す。この手法がピッタリとハマッて、読みやすく、真実味と迫力がある作品に仕上がっている。劣化した血液を注入された時の狼狽の仕方とか。あと、翻訳が大変読みやすくて良かった。どれをとっても秀逸。 ・自転車レースに命、名誉、人生、、、自分が持っているものを全て賭け、それでも手が届かない時に、諦めるのではなく、ドーピングを選んだ男達の話だ。勝利のために、必要なことはなんでもやるのだ。 ・ランス・アームストロングがかなりの悪漢として描かれているんだけど、実際のところはどうだったんだろう。あと、彼がシェリル・クロウと付き合ってたなんて知らなんだよ。 ・タイラー・ハミルトンとランス・アームストロング。ロードレース界の頂点にいた二人を中心にした、自転車レースに翻弄される人間を描いた、青春スポーツ小説のようだ。爽やかさもあり、裏切り、失意、逆転もある。 ・現在のロードレース界は『パニアグア(Pan y Agua=パンと水だけ、つまりドーピングをしていないこと)』で、クリーンなんだろうか。ロードレースに限らず、他のさまざまなスポーツも。 ・大変におすすめです。
シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕 (小学館文庫)

シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕 (小学館文庫)

  • 作者: タイラー ハミルトン
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013/05/08
  • メディア: 文庫

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