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【書評】田中圭一『日本の江戸時代 舞台に上がった百姓たち』

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綿密な研究によって、江戸時代に新しい光を与えます。

日本の江戸時代―舞台に上がった百姓たち (刀水歴史全書)

日本の江戸時代―舞台に上がった百姓たち (刀水歴史全書)

  • 作者: 田中 圭一
  • 出版社/メーカー: 刀水書房
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 単行本
江戸時代は身分が固定され、農民たちは重い年貢に苦しめられ、土地に縛り付けられていると考えられてきました。 ところが、著者は村に残る古文書を研究した結果、そのような決め付けは誤りだと結論します。 有名な五公五民も、実際に天領だった佐渡一国を調べたところ、五割に達している事例はひとつもなく、だいたい三割代だったそうです。しかも税金は帳簿上の収穫量に対して課税されており、実数量ベースだとさらに半分になります。 重要なのは、土地は農民のものと認められ、自由に売買できたことです。得た金で事業を起こす村人がたくさんいました。 農民達は経済的理由で自由に活動していました。新田を開発したり、米価が下がると田んぼを捨てて稼ぎに出たりしました。 そのような生き生きとした人間像が、本書には溢れています。 歴史研究に重要な一石を投じる本だと思います。

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