史上最高、最強のレスラーと言われるルー・テーズの自伝本。 訳者の流智美氏はクラシックプロレスに造詣が深く、 プロレス雑誌やムックでも興味深いコラムを書いている。 テーズのマネージャーで、1990年代はUインターをかなり推していた。 テーズがデビューした頃のプロレス界ではシュートの強さが大事だった。 シューター(フッカー)たちから関節技を必死に習得している様子がうかがえる。 得意技はダブルリストロック。 1950年代、テレビ放映されるようになり、プロレスは変わっていく。 ロープワークや見栄えの良い技が使われだし、 実力より人気が重んじられるようになっていく。 それでもテーズは何度もNWA王者になるのだった。 力道山、アントニオ猪木との出会い、闘いの記述も多く、 日本マットと関係が深いことがわかる。 特に猪木はテーズを慕っていたようで、 ビッグマッチにはレフェリーの要請を何度もしていた。 最後の試合、1990年の蝶野戦についても語られている。
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