<内容> 信長亡きあと、清須城を舞台に、歴史を動かす心理戦が始まった。 猪突猛進な柴田勝家、用意周到な羽柴秀吉。情と利の間で揺れる、丹羽長秀、池田恒興ら武将たち。 愛憎を抱え、陰でじっと見守る、お市、寧、松姫ら女たち。 キャスティング・ボートを握るのは誰なのか? 11月に公開される映画の原作本(?)です。やっぱり三谷さんは小説家じゃなく脚本家だなって思うほど登場キャラクターが生き生きしていました。 最初読んだときはビックリしました。言葉が現代語というか現代のしゃべり言葉だし、「イニシアチブ」だとか「スケジュール」だとか時代小説にはまず出てこない類の言葉が連発されているし。なので、時代小説として読むのはあまりオススメしません。(群像劇として読むのには良いけど。)でも逆に、映画だと三谷作品らしい最高に面白いものになるんだろうな~。 それにしても、勝家(映画では役所広司)が不憫だ…。良い人なんだけど単純な人でお市の方(鈴木京香)や秀吉(大泉洋)にいいように転がされているし、最終的には仲間にも裏切られるし…。そして、信雄(妻夫木聡)がバカすぎる。ここまで突き抜けておバカさんだとかえって愛おしいかも。そうは言っても自分のお気に入りは前田玄以(でんでん)なんですけどね。
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