先日のことですが、中一の息子は夏休みの終わりに
友達みんなで県内随一の大型プールへ行きました。
そのために、数日前から必死に宿題を片付けまして、新しい
海パンも買いまして、それはもう意気揚々出掛けたのですが・・・・・
なんと開始早々足の指を段差にぶつけて怪我したとのこと。
連れていってくれたお母さん達が面倒を見てくれて、救護センターで
処置を受け、その日はずっと休んでいたそうです。
てっきり楽しい一日を過ごしているものと思っていたので、
彼の胸中を思うと胸が痛みました。
ところが、それだけでは済みませんでした。
翌日かかりつけの先生に診てもらったところ、剥離骨折と判明。
その後、大きな病院の整形外科を受診し、あれよあれよという間に
彼の容姿は大袈裟になっていきました。( ̄▽ ̄;)
添え木(金属だけど?)はより大型のものに替えられ包帯グルグル巻きに、
そして松葉杖姿に。
親指の関節の、ホントにちっちゃいとこなのに、
どっから見ても大ケガ人です。
こうして、ある日突然ケガ人生活は始まりました。
来週の運動会はもとより、今月下旬の新人戦も諦めざるを得ません。
でも、彼のいるサッカー部は部員がきっかり11人なので(TT)、
苦戦は避けられず、みんなに迷惑をかけてしまうことも確か。
しばらくは不自由と向き合い、いろいろ考えることも出てくるでしょう。
そして、こういう経験は、やがて自らの糧となっていくのでしょう。
少なくとも松葉杖の扱いが上手くなりました。(^ロ^;)
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話は変わりますが、私ね、去年から朗読の勉強をちまちま~と
やっております。いや、授業の半分は先生とおしゃべりしてる感じで
勉強なんて言えるもんじゃないんですけどね。
普段学校などで読み聞かせをしていますが、絵本の絵に頼ることなく、
少しでも、聞き手がイメージしやすい、聞きやすい、そしてきれいな
読み方を身につけたいと思ったのが受講のきっかけです。
大雑把に言って、読み聞かせ=絵本を見せながら読む、
朗読=絵のない本を読んで聞かせる、ということだと思いますが、
朗読の技術は当然読み聞かせにも役立ちますのでね。
そしたら最近は朗読の方が面白くなってきちゃいました。
私は都合のいいことに中学校でも読み聞かせをやっているので
朗読の機会ならいくらでもあるのです。
それで、今考えてるのは自分の定番を持つこと。
毎回違うクラスで読むのだから、読みこなしたものをこそ提供したいと
思い始め、ここ数ヶ月その定番探しを続けています。
前にも書きましたが、私はもともと読書嫌いの子供だったので、
芥川龍之介やら夏目漱石やら小川未明やら、今になって必死に
読んでみたりして、へぇー案外読めるもんだ、なんて感心したりして、
実にレベルが低い。こんな人が堂々と読み聞かせしてるんだから
怖い怖い。( ̄▽ ̄;)
読書ボランティアの集まりなんかで県内のいろんな方とお話ししたり
すると、つくづく自分は何も知らないなぁと思い知ります。
でもまぁいいか。
私みたいな『元読書嫌い』人間には、本を読みたがらない子の気持ちが
よく分かりますからね。自らの反省を込めて、子供達に接すればいい
のだと考えることにしています。
で、最近いいなぁと思っているのが・・・・・
安房直子さん。もう亡くなっている作家さんですが、この1冊を読んだ途端
ああこれだ!と直感しました。
何だかね、どのお話も心の中にパステル画が残る感じ。
懐かしいような、切ないような、ぽっと心に灯りがともるような、そんな感じ。
全7巻、どっぷり浸って心が少し柔らかくなった気がします。
この本は表題作を含む浜田廣介さんの作品集。
中でもやっぱり『泣いた赤おに』だなぁと思います。
ブックレビューを見ると「美しい友情の物語に心を打たれる」などと多く
書かれていたりします。
でも、私このお話の主題はむしろ「喪失」だと思うなぁ。
江國香織さんのお話は中学生にいいかもなぁと思う今日この頃。
この中で『デューク』というお話を今度ぜひ朗読してみたい。
こういう一般向けの本は、声に出して読んでみると、子供向けとは
全く勝手が違い難しいです。でもあえてやってみたい気分。