お断り
これから 『凶悪事件』 を記事にさせていただくにあたりまして
本では ”仮名” であろうと
”犯人の名前は調べて 実名表記” とさせていただきます
ただ ”被害者の方の名前” は
これまで通り ”本では 実名表記” であった場合は ”勝手ながら 実名表記”で
”本では 仮名” であった場合は ”仮名表記” とさせていただきたいと思っております
それと 皆さんも ご存知の 『凶悪事件』 も出てくるかもしれませんが
”その事件” は
「どのような内容の事件であったのか?」
「その事件の起こった経緯は?」
「その事件の凶悪性は?」
ということを もう一度 皆さんに 知って考えていただければと思っております
中には ”目を伏せたくなるような事件” も 出てくるかもしれませんが
ぜひお読みになられて 起こってしまった 『凶悪事件』 に
今一度 向き合っていただければ と考えております
<注意>
ただし ”本の内容で 冤罪の可能性のある場合” や
”その他のやむを得ない場合” のみ
犯人の名前を ”本の内容通りの表記” にさせていただきたいと思っております
私自身による 誠に勝手な判断だとは思いますが
何卒 ご理解された上でお読みになられてください
本当に勝手ながら どうかよろしくお願いいたします
「チナリ」 より <(_ _)>
幸せの絶頂であったのになぜ?
<不可解すぎるその死因!!>
事業も新たなる門出を迎え
そして結婚も目の前という 『幸せの絶頂』 にあった女性を襲った突然の悲劇
『自殺』 『他殺』 『事故死』 など様々な方面でその死因を探れど
未だその決定的な物証は現れず
一体 被害者の死因は何なのか?
その闇に包まれた真相をここに追う
茨城県日立市女性ネイリスト変死事件
犯人
”他殺” であるのか不明
被害者
阿部香織さん (当時29歳) 当時 ネイリストとして働く
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------
2007年5月24日 茨城県日立市のS氏の経営する美容室にて
お客さん 「おしゃれだし カットはうまいし流行りそうだよねぇ さすがSちゃん」
S氏 「サンクス! まぁ香織のセンスが大きいけどね~ あいつはすごいよ」
お客さん 「で・・・香織ちゃんは?」
S氏 「2階で夕食の準備・・・ 呼んで来ようか」
S氏は店舗兼住宅2階に婚約者の阿部香織さんを見に行った
S氏 「お~い香織! 今 Yが来てるんだけど」
香織さんは美容室と並行して開店予定だったネイルサロンの準備のあと
2階の台所で夕食を作っていたはずだったのだが-----
台所 寝室
どこにも彼女の姿はなかった
だが ふと見ると出窓が開いていて
一本の電気コードが家の外壁に垂れ下がっていた
それからS氏は母親の部屋へと行ってみた
S氏は香織さんとS氏の母親との三人暮らしである
S氏 「母さん・・・香織見なかった?」
S氏の母 「え・・・? さぁ・・・私寝てたから・・・」
続いてS氏は香織さんの携帯電話に電話をかけてみた・・・が
留守番電話になっていた
お客さん 「どうした? 香織ちゃんは?」
S氏 「いや・・・それがいないんだよ 出かけたのかな?」
美容室のスタッフの女性 A 「見てないですよ 出かけたらさすがに気付きますよ」
1階から2階に通じる通路は店内からの階段のみで
スタッフに気付かれずに外出するのは不可能
そのとき S氏は出窓から垂れていた電気コードが気になり
出窓下の隣家との境界フェンスを覗くが誰もいない
念のため外に出てフェンスの外側を覗いてみると
隣家の敷地に香織さんが横たわっていた
S氏 「うああああ!!香織・・・!香織~!!
救急車を! 誰かッ 香織!しっかりしろッ」
そして救急車が到着した
救急隊員 「旦那さんも乗りますよね!」
S氏 「いえ・・・ 僕は母が心配ですから残ります・・・ 連絡ください」
このとき 救急車に乗らなかったことが
後にS氏に対する疑惑を生む一因となる-----
午後10時45分
搬送された病院にて香りさんの死亡が確認された
検死の結果
右目上に大きな打撲跡
首にはヒモ状のもので何重にも巻かれた跡があり
死因は ”頸部 (けいぶ) 圧迫による窒息死” とされた
------- 香りさんの当日の行動 -----
2階の自室で終日ネイルサロンの準備をし
その後は2階の台所でひとりで夕食の準備をしていた
現場検証からもの重要な点が確認された
転落場所に靴の遺留品はなく 香織さんも裸足であった
境界フェンスは大きく歪んでおり
これは落下時に香織さんがぶつかったものと思われ
室内から落ちた (落とされた) と推測される
落下場所にはフットマッサージ器
また何者かが侵入したとする可能経路は2経路である
ひとつは店内からの階段
もうひとつは外壁の出窓の横にある非常用ハシゴ
しかしハシゴは使われた形跡はなく
スタッフが大勢いる店内を不審者が通過するのは絶対不可能!
つまり香織さんがいた寝室は事実上 ”密室状態” だった!
美容室のスタッフの証言-----
スタッフの女性 A 「そういえば20時ちょっと前だったかな」
スタッフの女性 B 「そうそう ミーティングのとき 『ドーン』 って大きな音がしたよね」
スタッフの女性 A 「バタバタしてたから確かめなかったけど・・・」
『事故』 『自殺』 『他殺』
それぞれ様々な説が推測された
<事故説>
香織さんが出窓に座ってマッサージ器を使っていて
ついウトウトしてしまい
出窓の外に転落しそうになり
もがいているうちにコードが巻きついてしまう!
そして首吊り状態のまま 『ドスン』 という音を立て外壁にぶつかる
その後コードが切れてそのまま落下したというのが <事故説> であるが
さすがに現実味がなく事故の可能性は薄れていった!
それから警察は 『自殺』 『他殺』 の両面で
捜査を進めていくことになる
自殺説の理由とされるのは ”現場の密室性” である
<自殺説>
他殺なら香織さんと犯人が格闘する音が大きく響き渡り
義母や真下にいたスタッフやS氏などすべての人間が気付くはず
更に首を絞められて争ったならば
爪の間に皮膚片や繊維片がはさまっていたり
コードを外そうとしてできる跡があるはずだが
いずれも形跡がない
だが <自殺説> への否定材料も多くあるのだ
リビングには あとは肉を焼くだけの状態の夕食が準備されていた
自殺する人間が夕食の準備をするだろうか?
また著書 『死体は語る』 で有名な元監察医 上野正彦氏によると-----
首吊り自殺によるヒモの跡は首の前部より後部が高くなる
しかし 香織さんの首の跡は水平
つまり ”絞殺跡である” ということになる
密室の状態も不可解な点が多い
ベッドの脇に直径1cm程度の血痕
壁にも血痕
床にはコンタクトレンズやネックレスが散乱
誰かと争った跡ともとれる形跡が残されているのだ
そして何より <自殺説> が否定される理由は-----
香織さん 「とうとう美容院開店だね」
S氏 「ああ・・・ 香織のネイルサロンももうすぐだな」
ふたりは事件から9日後の6月2日には婚姻届を出す予定であった
香織さんは自殺など考えるべくもない ”幸せの絶頂” にあった!
しかしその幸せは一瞬にして崩れ去った
あのとき寝室で誰かの手により何が行われたのか
事件解決の糸口は途切れてしまったようにも見える
現在S氏は傷心も癒え元妻と復縁
美容院も成功しているという
しかし真相が究明されるまで香織さんや遺族の無念は晴らされることはない
ちなみに 美容院の開店資金のほとんどは香織さんの両親が出したものであるという-----