わが盲想はこんな著者の、こんな本です。
「日本より数段広くて数段暑い」と駄洒落が返ってきたそうです、 著者のモハメド・オマル・アブディンさんに、母国の北アフリカスーダンについて聞いた時です。
福井県などで、約15年にわたり日本で奮闘してきた様子を、このほど出版したエッセー「わが盲想」でユーモアを交えながら描いています。
生まれつき目が不自由で、 法律を学ぼうと入学した故郷スーダンのハルツームの大学は、視聴障害者向けの環境が整っていなかった上、政治状況の悪化で閉鎖となった。
そういった時、日本留学の話をたまたま耳にし、これに飛びついたのだそうです。
彼の日本のイメージは電化製品と車だけくらいの情報で、厳格な父は反対したがなんとか説得して、日本留学の了解を得たのだそうだ。
1998年に来日し、福井県の特別支援学校で福井弁と格闘しながら猛勉強の末、なんと3年ではり・きゅうの国家試験に合格した。
非漢字圏の外国人でありながら、目が見えないという悪条件にも負けず、数々の困難を乗り越えて、日本語をマスターするなど、数々の障害を乗り越えてきたのがすごい。
流ちょうな日本語は「言葉だけが思いを伝える手段」と感じたので、とにかく覚えたのだそうだ。
外国人が苦手な同音異義語は「漢字の壁を感じ(かんじ)ず、おやじギャグで」覚えた。
漢字も粘土に割り箸で書き、触りながら学んだ(その元の字はどうやって書いたのだろうか?)そうだ。
漢字の中で、気に入ったのは「大」という文字で「人が手足を広げ、くつろいでいるみたい」で気分がよろしいのだそうです。
著書の「わが盲想」はとにかく面白いらしい、この人の苦労も思いながら読んでみたい。
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