昨夜は雨が相当降り涼しすぎてタオルケットを首まで掛けてミノムシ状態で寝ていました。
虫の音が聞こえるようになり、今朝の涼しさに秋の気配を感じますが、このまま一気に秋に突入とはまだまだ信じられませんね。
最近「風立ちぬ」と言う宮崎駿の漫画がアニメ映画化されたようですが、昔から漫画、アニメには興味のない私は、「風立ちぬ」と聞いて、咄嗟に堀辰夫の中編小説「風立ちぬ」が頭に浮かびました。
でも、全然違うんですよね。「風立ちぬ」は美しい高原の風景と結核に侵されている「節子」と「私」の死を超えて生きる事の意味を書いた恋愛小説で、もう一つの小説「菜穂子」と共に、若い頃に夢中で読んだものです。
でも、どうやらこのアニメは強ち関係はゼロではなく、宮崎駿は小説「風立ちぬ」をヒントに(漫画のみ)しているとか。漫画もアニメも見て居ませんが「菜穂子」と言う名前も出て来るようです。
昔はトルストイ、ツルゲーネフ、モーパッサン、デュマ、等の海外の小説を始め日本の小説も名作と言われる小説は友達と競って読みましたね。
最近は遅ればせながら、以前にも書きましたが「カデナ」「夏の朝の成層圏」「スティル・ライフ」など「池澤夏樹」ばかりです。
特に長編「マシアス・ギリの失脚」は面白かったです。
沖縄、ギリシャ、パリなど世界あちらこちらで暮らした経験が有るのでグローバルな視点で捉えているので、読んでいて知識が得られるのも魅力です。
今読みかけの「異国の客」は、かれこれ10年近く前に書いたエッセイですがフランスはフォンテーヌブローで18世紀の古い一軒家を借り、食生活、マルシェの模様などが書かれ、本当に魅力と興味を抱かせてくれます。
一つの小説を書くのに本棚1本分の参考書が必要な時が有ると言う。まさに驚き!だからあんなに豊富な知識が有るのでしょう。
島国である日本を脱出して見ると、海と言う無人の空間は無い。行っても行っても人が住んでいる。
それが無いのが島国である。地平線の向こうから続々と敵国の兵士が押し寄せてくる光景を想像しない国。 と書いている。
厚顔にも世界の警察官と豪語するアメリカと日本について言うならば、今は海は無いのだ。今や世界は変わってしまってすべての国は地続きになった。 それに気づいていないのがこの両国である、と。
最近、きな臭い日本、それにシリアの情勢、どうなるのでしょう?
面白おかしく中身のない物が多い中で、国や政治の在り方を的確に書いて居る事にも共鳴できます。
現在、私はこの人の著書にドップリです。