『神仏妖混淆(こんこう)合体! 蓮華王完成っ!』 不動明王の利剣を上段に構えると 刀身が真っ赤になったかと思うと発火し炎に覆われる。 パーシングを見つめたようなその構えはまさに不動。 「バカな…あえりえん…。 わしに絡み付いていたパーツを取り込んで 融合したとでもいうのか…!?」 呻(うめ)くパーシングに、 横合いから切りかかった逸鬼が叫ぶ。 「あなたたちの神とはちがって 日ノ本の神は情にもろく義にあついんです。 萌に大切にされた道具たちが 付喪神(つくもがみ)になって 萌を助けるのは当たりまえですっ! もうあなたに勝ち目はありません。 降伏しなさいっ!!」 「合体したと言っても、 所詮は装甲が厚くなった程度のことだろうっ! その程度のこけおどしで 元帥たるワシが引くとでも思うのかっ!!!」 そう叫ぶとその場から飛び上がり 真っ正面から軍刀で切り下げるパーシング。 蓮華王はそれを全く意にすることなく 構えた上段から剣を振り下ろす。 炎に包まれた利剣を 軍刀でガッキと受けたパーシングだったが、 一瞬ののちには軍刀の刀身が赤くなったと思った途端白く輝きどろどろに溶けてしまった。 「バカな……」 よける間も無くパーシングも まっぷたつになると同時に 蒸発して雲散霧消してしまった。 つづく
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