父と母が東北の出稼ぎ労働者だった幹郎は
家族が一緒で平凡に暮らすことが夢であり、
地域限定勤務となって一家で郊外の団地に住んでいた。
しかしデパート勤務の妻、平凡な将来像を押しつけられる娘の不満、
世の中の不況が彼の理想や生活を崩していくのだった。
いわゆる崩壊小説とでもいうのだろうか。
1990年代後半からよく目にするようになった。
この話は両親の過去を現在の物語に結び付けているところが、一味違うと思った。
砂漠の船
- 作者: 篠田 節子
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2004/10/12
- メディア: 単行本