シャム猫ココが活躍するミステリー・シリーズの1作目。 今までこのシリーズは読んだことがなかったが、なかなか面白かった。 主人公はジム・クイラランという新聞記者。彼は新しく働くことになった新聞社で美術欄の特集記事を担当することになるのだが、美術界を取材するうちに、殺人事件に巻き込まれてしまう。画商が刺殺される事件を皮切りに、次々に事件が起こる……。 猫が活躍するシリーズと聞いていたので、どんな風に活躍するのだろうと思ったら、主人公のジムの相棒としてちゃんと重要な役割を果たしている。言葉は話せないけれども、手がかりのある場所に主人公を導いたり、推理のヒントを与えたり、主人公のピンチを救ったり。ここぞというときに、主人公の手助けをしてくれるのだ。 猫の活躍が猫の能力なのか、単なる偶然なのか? どちらにもとれる不自然でない書き方で書かれているところがよかった。 ミステリーとしてはそんなに複雑なものではなくて、やや軽いなとは思ったけれど、それでも筋書きはそれなりに練られているので楽しんで読める。何より、作品全体を包み込んでいる古き良い感じの町の雰囲気が抜群によい。残酷すぎず重すぎず、いかにも外国のおしゃれなミステリーという感じで、まさにこういうのを読みたかったという作品であった。 このシリーズはほかにもたくさんシリーズがあるようなので、シャム猫ココがどんな活躍を見せるのか、今から楽しみになってきた。
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