
サッカーは監督で決まる リーダーたちの統率術 (中公新書ラクレ)
- 作者: 清水 英斗
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2015/06/10
- メディア: 新書
【目次】目次を見ると、本書はサッカーの代表的な監督についてその特徴を書いている。 ただ、本書の欠点はすべての監督が単なるモチベーターに見えてしまうことなのだ。 例えば、冒頭でモウリーニョがいかにモチベーターとして優れているか、いかに独創的な事例を駆使しているか。という話が出てくる。当然モチベーター型の監督がいてもおかしくないので、ここまでは違和感なく読める。 が、第2章でファーガソンの事例が出てくると、「ファーガソンを始めとするプレミアリーグのは他の監督と違いチーム編成にまで力を及ぼすことができる」と表現されている。 ここから一気にわからなくなってしまう。 ファーガソンはチームを作ることができる。では、他の監督はモウリーニョのように単なるモチベーターでしか無いのだろうか?二部スレスレのクラブならともかく、トップリーグで優勝を競うような一流選手ばかりのチームで監督のできることがモチベーションを上げるだけなら、監督による差なんて殆どつかないのではないか?と思ってしまうのだ。 そんな疑問を持ちながら第3章で「デル・ボスケが人間性を重視した~」とやられてしまっては、サッカーの監督はモチベーションを保つことがメインの仕事で、サッカーは一流チームでもモチベーションを自ら管理できない選手の多い未熟な競技に見えてしまう。 もしかするとサッカーに詳しい人にとっては監督が行う重要な仕事は自明のことなので、差が出やすいモチベーション管理の部分で筆者は厚く語ったのかもしれない。 だが、私のような詳しくない人にとってその書き方は完全に裏目に出てしまっている。 少なくとも、目次に出てきた監督の特徴がパッと分かる人でないと、「サッカーは監督で決まる」とはとても思えないはずだ。 ☆☆(☆2つ) 本書の弁護のために補足すると、ハリルホジッチとグアルディオラの部分はモチベーション管理以外にもチーム編成っぽいことが書かれている(それでもどうすごいのかはイメージしづらいが)。 有名な順に書いたつもりかもしれないが、素人向けを考えるなら紹介順ももう少し考えないとわかりづらい。初心者を念頭に置くなら特殊な人からではなく、バランスの良い人から挙げて”基準”を作っておくほうがいいのだが。 他のBlogの反応はこちら。 http://umanen.org/blog/2015/06/post_634.html
モウリーニョの刺激力――炎上のメンタリスタ
ファーガソンの厳格力――カリスマ型支配者
デル・ボスケの共和力――チームの人間性を作る
グアルディオラの内発力――メンタル紀元前
クロップの一貫力――クラブの最適化
レーヴの組織力――規律の与え方
オシムの修練力――常識を覆すメソッド
ハリルホジッチの??力――どうなる日本代表




