評価:★★★★
巨大ロボット・アクション&コメディSF、エリアル全10巻の完結である。
今は亡きソノラマ文庫で読み始めて、文庫版全20巻のうち、
10巻までいかないうちに、なんとなく読むのをやめてしまったシリーズ。
今回、結末まで読めて思ったよ。
「そうかー、エリアルってこんな話だったんだぁ~」
文庫版第1巻から数えると、27年目にして結末まで読めたということですね。
宇宙人とのファーストコンタクトに成功した岸田博士たち一行だが、
地球を銀河帝国に仲間入りさせ、かつそのときの混乱を最小限にとどめ、
ソフトランディングさせるためには、
全地球で統一して降伏の意を示さなければならない。
しかし、エリアルが入手した情報と異星人の超技術を独占して
徹底抗戦を画策する超大国(主にアメリカ)。
その野望を阻止すべく、岸田博士は
地球最強のアメリカ軍とエリアルとの頂上決戦を宣言するのだが・・・
というわけで、ど派手な戦闘シーンを期待する向きもあると思うが、
そこはそれ、コメディSFですので。
「いかにも」な展開で、ストーリーは無事に大団円を迎える。
しかしこの作品、
岸田博士をはじめとするSCEBAIのメンバーや、
ハウザーやシモーヌら侵略戦艦オルクスの乗員たち、
和美とその悪友たちの女子高生グループなどなど
多芸多才な脇役たちが綺羅星のようにストーリーを彩っていた。
終わってみれば、主役ロボットのエリアルが、
あんまり活躍というか目立たかったかな~とも思える。
あ、そのぶん最終巻ではけっこうエリアル自体に出番と見せ場がありましたね。
ラストが絢のシーンで締められるのは、出番が少なかったせめてもの罪滅ぼし?
ちなみに、6巻あたりから「もしアニメ化したら声優は誰がいいかなあ」
なんて考えながら読んでた。
美亜は小清水亜美。
名前が似てるなあってところから思いついたんだが、
思いついたらもう彼女の声で脳内再生されるようになってしまったよ。
絢。これは、「ナディア」の頃の水谷優子。
って思ったんだが、読み終わってwiki見てたら、
実際この頃、ARIELってOVAになってて、彼女が絢を演じてたんだね。
偶然の一致か? それとも記憶の彼方に残ってたのか?
(OVA版は未見のはず・・・なんだけどね。)
和美は、「キャッツアイ」の頃の坂本千夏。
キュアフラワーではありませんので念のタメ。
ハウザーはOVAでは塩沢兼人だったんだが、いまなら子安武人かね。
またまたどうでもいいことを書いてしまったなあ。
あと、外伝が一巻あるので、これも近日中に読む予定。