一時、平等主義が行き過ぎて、運動会では着順をつけず皆で手をつないでゴールをするといったことが流行った。最近はまた、きっちりと順位をつるようになったようだ。合唱コンクールや絵画の入選佳撰など、芸術的に優れた才能を示す子にも、それにふさわしい恵みがある。世の中に出れば、それぞれの才能を糸口として生きていかねばならないし、そうした能力が自信となって人を支えることもある。ある子が言った。でも、なぜか勉強ができることだけはいまだに頑なに隠すのだと。まるで悪いことであるかのように。 特殊な力を持つ者は、強き者である。そして同時に、弱き者でもありうる。他者と違うということに対して、世間は冷たい。同じ土俵で競い合い、やや優れているといったレベルであれば、敬意が集まる。けれど突き抜けた異能、飛び抜けた能力は、途端に排除される対象となるか、利用されおもちゃとなる。特殊な力を持つ者は、だから哀しき者でもある。
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