『まほろ駅前多田便利軒』のスピンアウト作品です。だから「番外地」。
「光る石」「星良一の優雅な日常」「思い出の銀幕」「岡夫人は観察する」「由良公は運が悪い」「逃げる男」「なごりの月」の7編が収録されています。
東京都南西部最大の町・まほろ市の駅前で便利屋を営む多田と、高校時代の同級生・行天。汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、子守も料理も承ります――。多田・行天の物語とともに、前作でお馴染みの星、曽根田のばあちゃん、由良、岡老人の細君が主人公となるスピンアウトストーリー7編を収録。
(出版社HPより)
三浦さんのすごいところはどの脇役を主人公に据えてもストーリイとして成り立たせてしまうところだと思います。
キャラが立っていなくても、人生があって生活があって、というのが見えるんです。
その上で行天の突飛ながらも計算された行動が、物語としてすんなりと着地するんです。
安心のクオリティです
短編集なので、それぞれの物語を楽しむこともできますが、『まほろ駅前多田便利軒』を読んでからのほうがお勧めです。
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