『とんぼの本 近江路散歩』
司馬 遼太郎 / 水上 勉 / 白洲 正子
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京都の古本市で購入した本を紹介しています。今回は『近江路散歩』という「とんぼの本」シリーズの一冊です。内容自体は別のものからの再編集のような形ですが、近江に焦点を絞ったコンセプトで統一感を持たせてありますので気になりません。
僕は文学作品でも随筆・エッセイでも紀行ものが好きです。人生と旅とはどこか似ているところがあるとは上手いこと言ったものです。その長い旅の中で、様々な場所を訪れてはその歴史や風土に思いを馳せる。それはあたかも様々な人と出会い、その人物を形成してきたものと向き合うようなものです。
この土地にはどのような歴史があったのか、ここで何があり、その時に人は何を思い、どのような変遷を経て眼前に今あるような姿になったのか。登山やキャンプなどの大自然の中でもない限り、旅行で周遊するような場所は必ず人の手が加わっているわけですから、そこには間違いなく歴史があるわけです。それを感じ取って思考を研ぎ澄ますのが、優れた紀行文の書き手なのだろうと個人的には思っています。
歴史好きの僕は、世間が「歴史といえば京都」という幻想にとらわれていることに異を唱える一人で、マイナーとされている奈良や滋賀といった場所がこの国の歴史にとってどれほど重要だったかをそれなりに理解しているつもりです。司馬遼太郎、白洲正子、水上勉という極上の書き手、一流の思索者がそれぞれ滋賀の各地を訪れて思い巡らせたことを書いた味のある文章は、京都しか眼中にないという人に滋賀県の歴史の魅力を大いに教えてくれるでしょう。

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本の紹介 近江路散歩
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