- 作者: 北 夏輝
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/02/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
京都が舞台になっている小説は意外と読んだことが有りましたが、
奈良が舞台の話は読んだことがなかった気がしたので
読んでみました!
最初は表紙に惹かれて気になったんですけどね。
女子大生が、豆まき会場で出会った狐のお面をかぶった青年と出会って・・・。
という話です。
ネタバレしてしまいそうなので感想は↓に書きます。
奈良、行ったことがないのですが
(修学旅行は京都・神戸だけだったので)
気になる観光地ではあります。
いつか行ってみたいなぁ。
恋愛小説と言われると疑問ですが、
「奈良をアピールする小説に恋愛要素を足してみました」と言われれば
「あぁ」と納得できる本だった気がします。
情景描写が丁寧だっただけに、
恋愛部分の描写(または主人公の性格)が弱く感じられました。
奈良については行ってみたい、見てみたいと思いましたが、
主人公の想いが急に盛り上がり、
相手のことを無視して勝手に完結している気がします。
「君のためにお面をとる決意をしたんだ」と言っているのに
幼馴染の女性と一緒にいたほうが幸せなんだと
本人の意思を確認することなく
勝手に身を引く主人公。
そこにも納得が出来ません。ないよりそう思わせるだけのインパクトが薄かった気がします。
ただでさえ主人公がいきなり狐さんを好きになっていた感があるのに
後半バタバタ+うじうじ気持ちが展開してゆく様子が少々チープでした。
現実にはそういうものかもしれませんが、
小説ですのできっちりと好きになるまでの余韻などを描いて欲しかったです。