一青妙『ママ、ごはんまだ?』読了。
くる猫さんのかわいいイラストと一青妙さんのきまじめな文章が妙にマッチしていて楽しい。文章は決してさほど旨いわけではないのだけれど、早くに亡くなった鬱病気味の父と、その父よりも16歳下の日本人の母の思い出がとてもまじめに語られていて、面白い。また、若くして台湾人の名家の息子に嫁いで、人に言えない苦労がたくさんあったであろう母の作った一つ一つの台湾料理がまた実に美味しそう。シジミの醤油漬け、挑戦しようかなあ。 山川徹『それでも彼女は生きていく-3.11をきっかけにAV女優となった7人の女の子』読了。 地元の大学出身のジャーナリスト(?)による、なんらかとにかく「震災によって」AV嬢になった東北の若い女性を追ったノンフィクション。だが、どうも本当に彼女たちが「震災によって」そういう商売に走ったのか、という部分がどうにも弱い。もともと風俗をやっていた女の子が、震災があって上京してAVをやって……っていわれてもなあ。確かにある意味きっかけになっているのは確かだけれど、最初に「飢饉の頃の東北地方で娘がたくさん売られた」ことが出されていても,何かそれは違うと思うし。本当に言いたいことが私に伝わっていないだけなのか?↧