読了したのはまだ7月中でした。 池谷先生の本は書店で見つけると購入して、気づいたらもう6、7冊目です。 講演を原稿に起こしたパターンや「海馬」のように対談とか、いくつかある中で今回はエッセイ集のような内容でした。 普段、我々が意識していたり勝手に想像したりしている世界と、脳が知覚している世界は本当はずれがあって、例えば記憶は本人の出来事を思い出す状況や他者の関わり合いによって意外に簡単に上書きされて変更されていってしまう、その出来事の変更こそが脳の可塑性にもつながるヒト独自の性質であることとか、読み進めていくと過去に読んできた他の本との知識が自分でもごっちゃになって、これも勝手に自らの経験であったり読んでいる時の気分であったりによって印象に残るものはどんどん偏っていきます。 しかも、同時進行で対談のパターンのこちら を読んだりしていたので、よけいに記憶が区別つかないまぜこぜの状態になりました。 様々な知見が雑多に入ってきたんですが、混乱している訳ではなく、なんだか逆に気分はすっきり、早く次の本が刊行されないかなと思うようになってます。
↧