『新版県史 1 北海道の歴史 第2版』
山川出版社
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自分の住む町、あるいは少し範囲を広げて都道府県の歴史をどれだけ知っているでしょうか。戦国時代や幕末が好きといった、歴史に興味を持っている人はいくらでもいますが、はたして自分の出身県や生まれ育った地域がどのような歴史を辿ってきたか、他県の人に説明できるかといえば怪しいかもしれません。
わかりやすいところで言えば、例えば京都府民の方はどれぐらい京都の歴史を知っているのでしょう。京都の人といえば、「先の大戦」というのは「応仁の乱」のことだとか言い張るぐらいに歴史の古さにプライド高いところがありますが、では応仁の乱がどのようなものだったのか答えられるのでしょうか。室町幕府の三管領を知っているのでしょうか。あるいは、平安京が造営される前の京都、渡来人である秦氏が支配していた時代のこの地域の姿を他県の人に説明できるのでしょうか。
その地域の歴史というのは、そこに生まれ育つ人間の人格形成にまで影響を及ぼし、広く県民性というものを醸成していきます。長州山口から政治家が多く輩出されるのはなぜか、薩摩鹿児島が気骨溢れる豪胆な九州男児を生み得るのはなぜか。こういったことも、司馬遼太郎が言ったように歴史や風土が大きく関わっているからなのです。その歴史を知るということは、取りも直さず己のルーツを知るということであり、自分も含めた地域の人間の性質の根源を知ることにもなるのです。
様々なことに興味を持つその前に必要なことがあるとすれば、自分の生まれ育った地元の歴史を知ることでしょう。己が何者であるかを確立しない限り、ふらふらと流されることも多い時代です。北海道のアイヌの人々があれほど明確に誇りを持って生きておられるのも、やはり自分たちが歩んできた歴史の重みを自覚しておられるからなのです。歴史を知り、自分なりにそれを噛み砕き理解するということの大切さを軽視してはいけないのです。

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本の紹介(シリーズ) 新版県史
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