人類ではじめて月に行ったアポロ十一号の備品、一億円。
百年前のアメリカ大リーグ先週の野球カード、二億七百万円。
百カラットのダイヤモンド、二十七億三千万円。
レース鳩四千百万円。
ボブディランのギター、一億円。
フランシス・ベーコンの絵画、一億四千二百四十万円。
フェラーリ250GTO五十億六百八百万円。
メルセデスF1カー三十億円。
アメリカ最古の旧約聖書、十四億円。
これらはすべてネット・オークションで実際に落札された品々。信じられない価格だが、事実だ。
しかしここまではリアルな話だけど、もっと信じられない出品物があったそうだ。
それはタイムマシーン。
タイムマシーンを作ったという人物がネットに上げて、十兆円の最高額がついたそうだが、そのまま炎上してオークションそのものが消えてしまったという。
そしていま新たに驚くべき品物がオークションに出品された。
「地球、売ります」
いったい誰が? しかし本気だかふざけてだかわからないが、入札する人が次々と現れ、ついにタイムマシーンと同じく十兆円という値がついて終了した。落札者は野宇という人物。いったいどうやって払うのか。それよりも売主はいったいどうやって地球を売るのか。すべては謎であり、これは真実なのか冗談なのかさえ見極められなかった。
地球が落札された翌日。
テレビ番組の途中で急に画面が変わって、黒い衣装をまとったスキンヘッドの男が現れて人類に呼びかけた。
「私はドクター・ノウ。この地球を落札した者だ。地球の諸君は、私が手に入れたこの惑星から今すぐに退去するか、さもなければ私の支配下に入るのだ」
了
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