昨年1月16日付の、このニュースを見て… 英マクドナルド、ハッピーミールのおもちゃを児童書に変更 http://www.afpbb.com/article/economy/2850759/8298357 ハッピー・ミール(日本のハッピー・セット)のおもちゃを巡って、マクドナルドは批判にさらされている。小さな子どもたちをマーケティング戦略に利用し、おもちゃ目当てで親に不健康な食べ物をしつこくねだる「おねだりパワー」を誘発させていると非難されているのだ。 厳しい批判を受けて、米サンフランシスコでは、おもちゃ1つにつき10セント(約8円)を課金することになった。これによって、ようやくハッピーミールの全面禁止を回避できた。一方、英マクドナルドでは、おもちゃを児童書の割引券に変更する取り組みを行っている。 そんなことなら、日本がとっくにやっていたよと思いだし、カバヤ文庫のことを書かねば…と決意したのですが、発表するのにここまで時間がかかってしまいました 今回参考にするのは… 富士見ロマン文庫でもお世話になりましたが、この本です 文庫びっくり箱 カバヤ文庫は、1952年(昭和27年)の創刊。岡山の製菓会社カバヤ食品から出ていた「カバヤキャラメル」のおまけだ。 キャラメルの中にターザン一家やカバの絵のカード「文庫券」が入っていて、この点数をためるとカバヤ文庫が一冊もらえた。本などなかなか買ってもらえなかった頃だから、これは子供たちの大人気になった。子供だけでなく、学校も熱をあげた。なにしろ軍国主義の本はだめだというわけで、戦前の本のほとんどを処分した後だったから、どこの学校も図書室はがら空きで、学級ぐるみ、学校ぐるみで文庫券集めに取り組んだ。 宣伝がまたユニークだ。カバ子と名づけた実物のカバをトラックに乗せて各地を訪問する。カバの形をした宣伝カーが、口からチラシをまきながら走り回る。この車が来ると子供たちはみな遊びをやめてあとを追う。町中の子供が飛び出すのだから、まるでハーメルンの笛吹きのような騒ぎだった。 当時、一地方都市の会社が作っていたキャラメルの売り上げが、この文庫のおかげで大手の森永や明治を追い抜いていたというのだから、まさに一時代を風靡した文庫だったわけだ。 広島の町を走るカバの宣伝カー カバヤ文庫の実物は、A6判、多色刷りのボール紙装で、120から130ページ程度だった。その第一巻第一号は、1952年8月3日発行『シンデレラひめ』。ペローの作品、「シンデレラひめ」「森の中のねむりひめ」「おやゆびこぞう」の3つの話が収められていた。以降、一巻12冊で七巻まで、八巻からは各巻15冊で十二巻まで、合計159冊が毎週1冊のペースで発行され続けた。内容は、いわゆる少年少女向けの名作で、現在でも児童文学全集に収められるだろうと思われる作品が網羅されている。 カバヤ文庫は、今では幻の文庫だそうで、本家カバヤ食品にもほとんど残っていないとのこと 岡山県立図書館が、この文庫の完収を目指して、県民に寄贈を呼びかけ、相当数が集められたが、いまなお欠落本があるようです なお、岡山県立図書館では、収集されたカバヤ文庫をデジタル化し、HPで公開しています http://digioka.libnet.pref.okayama.jp/follist-jp/kyo/M2004070112153110000 今日の1曲 Nobody's Fool 「ノーバディーズ・フール」/ Cinderella http://www.youtube.com/watch?v=MCOrtJMQmVs ナイト・ソングス 次回は、カバヤ文庫の中から何冊か紹介します
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