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フィリップ・カーターの「骨の祭壇 上下巻」を読み終える※ネタバレあり※

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超人気作家が覆面作家となっている小説で、アメリカでは大ヒットみたいな宣伝文句で、ジェフリー・ディーヴァーなどを翻訳している池田真紀子だったので、アマゾンで購入。 下巻の前半までは面白かった。 謎の答えを追っていきながら、美人殺し屋に追われてのアクション。 下巻前半で明らかにされる謎の答え。 アメリカ歴史上、不可思議な出来事が謎の答えとなってて、その二つの答えを追いかけるそれぞれがいることがわかるのだけど、そこまではよかった。 それからが残念。 答えに深みがない。アメリカの不可思議な出来事を絡めた謎が明かされた後、ロシアで謎の根本にせまっていくのだから、そこにはロシアの不可思議な出来事が絡めてはあるけれども、アメリカの出来事がテレビ映像として残っているほど現在に近いものと比べて、ロシアはラスプーチンだから、ちょっと遠い歴史すぎる。 骨の祭壇は、歴史がはじまったころから続くものであるから、過去にさかのぼっていくのが妥当ではあるのかもしれないけれども。 ネタバレあり

骨の祭壇(上) (新潮文庫)

骨の祭壇(上) (新潮文庫)

  • 作者: フィリップ カーター
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/06/26
  • メディア: 文庫
骨の祭壇(下) (新潮文庫)

骨の祭壇(下) (新潮文庫)

  • 作者: フィリップ カーター
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/06/26
  • メディア: 文庫
ネタバレとしては、骨の祭壇は不老不死というか老化を遅らせる秘薬。 それを守ってきた一族の女であることを、祖母の死をきっかけに知ったゾーイ(上巻の表紙に描かれた女性) 下巻に描かれている男のはライ。 彼の父親は、ゾーイの祖母と一時期一緒に暮らしていて、CIAとKGBの二重スパイ。 ケネディ大統領を暗殺した人物。 大統領暗殺にかかわっていたマイルズは、ライの父親が暗殺後の保険としてゾーイの祖母に撮影させた暗殺の一連の流れが映ったフィルムを探して、赤髪の美人暗殺者を雇ってゾーイとライを追いかける。 それから大統領暗殺を指示したKGBの高官ニコライ。 彼はゾーイの祖母の母親を騙し、骨の祭壇まで案内させ祭壇から一滴飲んでいる。難病に侵された孫を救うために骨の祭壇にある秘薬を探して、ゾーイとライを追う。 小説で描かれるビッグキルとはマリリン・モンロー殺害から大統領暗殺までのこと。 ケネディと付き合っていたモンロー。病気を持っていた大統領を救いたいと、ゾーイの祖母のカーチャと親友で、過去に骨の祭壇に救われていたから、大統領にも渡そうとした。その後、ニコライは大統領の変化を観察し、異変を感じたので暗殺。ただ、大統領は骨の祭壇からは飲んでいなかった。カーチャが中身をすり替えていたから。 ビッグキルが明らかになるまで面白い。 そこから骨の祭壇を巡っての話になると急にしぼんでくる。特に骨の祭壇の謎を解くためのイコンの鍵を開ける場面。マイルズの刺客をカーチェイスの激闘の末に倒した後、ゾーイとライはカーセックスをはじめる。 極限の状況で高ぶった気持ちがそっちへ行くのはありかもしれないけれども、行為が終わった気持ちが昂りまくりのゾーイは無限の世界の一部になったみたいと感じで閃く。 イコンの宝石を無限∞の順番で押すんじゃない?そして押したら開くイコンの蓋。中からでてきたアミュレットの中の液体。それが骨の祭壇の秘薬。 そんな展開に驚き。 あとライの知り合いが多過ぎ。 彼はDEA(麻薬取締局)の潜入捜査官なのだけれども、世界各国の組織に潜入するものなのか? あちこちの裏社会に顔がきくので、移動手段や武器を確保しやすいのだけど、都合よすぎのキャラクター。 言語も六か国くらいできる設定だし。 ゾーイの母親のマフィアに潜入して、父親の過去を明かそうと兄を殺した奴をやってやろうとしているのだから、も少し謎めいた行動で、ゾーイを裏切ってマフィアに忠実なのかなと思わせる場面が欲しかった。ゾーイの曾祖母、祖母は信じていた男に裏切られてしまった過去を持つからなおさら。 前半部分は謎が解かれていく楽しさがあるけど、謎が解かれたら今一つ盛り上がらなかった。 骨の祭壇への道をあっさりだし、祭壇の中でゾーイの母親がやってきて、祭壇を渡しなさい的なやりとりがあったけど、お母さんは不用意に近づいて奈落の底へ。そして祭壇は崩れてしまう。 ニコライは、ロシアにやってきたゾーイとライを捕まえて、覚せい剤工場へ連行するけれども、手下が持ってたライターを奪ったライが火をつけて工場ごと爆破して死んじゃう。実は死んでいなくって骨の祭壇にやってくるのかなと思ったけれども、それ以降出てこないから死んじゃったのだろう。 マイルズは、赤毛の刺客が死んだことを知って倒れる。 意識不明で植物状態と思われているけれども、実は意識だけはある。潜水士症候群だったかな?映画「選手石は蝶の夢を見る」みたいな状態になる。それに気が付いた看護師に殴られて喜んでる。 ニコライともう少しアクション含みの場面が欲しかった。 それが残念。エンタメ小説で読みやすいからもっと詰め込んでもよかったのに。 小説の表紙には二人の主人公がでてくるけれども、読みながらイメージしてたのは、ゾーイは現在開催中の世界陸上で美人選手で取り上げられているロシアの走り幅跳び選手「ダリヤ・クリシナ」 ライは、映画「ピッチブラック」の時の「ヴィン・ディーゼル」

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