評価:できません
妻・唄子に去られ、酒浸りの生活で身を持ち崩した奇術師・楓七郎。
豪華客船<ウコン号>で催される奇術イベントへの出演が決まり、
紹介された美人アシスタントの真(まこと)と共に乗り組むが、
船内ではすでに殺人事件が起こっていた。
興行への影響を理由に、事件をもみ消そうとする座長や船長の思惑をよそに
第二、第三の殺人が起こっていく。
泡坂妻夫なんてしばらくぶりだなあ。
昔はけっこう読んでたんだけどね。
2009年にお亡くなりになったのは知ってたけど
旧作の文庫での再刊もあまりなかったからなあ。
この本、6月の始めに読み始めて、途中で何回か中断してしまい、
読み終わったのは7月初旬。何と1ヶ月もかかってしまった。
おかげで、途中でストーリーや人間関係が
よく分からなくなってしまった気がするんだが、
最初から読み直すのも面倒でそのまま読んでしまった。
とりあえずラストの謎解きで何となく全体像が分かった気がしたんだが
考えてみれば、こんな読み方は作者に対して失礼だね。
各章のタイトルや登場人物の名前が回文だったりと、
言葉遊びもたくさん取り入れられていて、語り口もユーモアいっぱいな、
とにかく手がかかっている作品。