『笑わない数学者』/森博嗣 講談社・Kindle版 「S&Mシリーズ」の第3作 ******************************************** 伝説的数学者、天王寺翔蔵博士の住む三ツ星館でクリスマスパーティーが行われる。 人々がプラネタリウムに見とれている間に、庭に立つ大きなブロンズのオリオン像が 忽然と消えた。 博士は言う。「この謎が解けるか?」像が再び現れた時、そこには部屋の中にいたはず の女性が死んでいた。しかも、彼女の部屋からは、別の死体が発見された。 パーティーに招待されていた犀川助教授と西之園萌絵は、 不可思議な謎と殺人の真相に挑戦する。 ******************************************** 読みながら、なぁんか覚えがあるなぁと思うのが、 『容疑者Xの献身』、例のガリレオ・シリーズ。 才ある大学教授と刑事のコンビ・・・ こちらは刑事・・ではないものの絡み方など非常に良く似ている。 人気シリーズをあたたかいウチに模倣するとは・・と 調べてみたら、オッとこちらは1996年のリリース。 10年も先だったか。 このブログでも繰り返し書いているが、ボクはある頃まで日本の小説をまったく といっていいほど読んでいない。 シリーズ第3作、というからにはそれなりの人気シリーズだったのだろう。 ボクはたまたまKindleのショップでひっかかったのだが。 1996年、という発行年を見ていたら買ってなかったかもしれない。 模倣、、とまで言ってしまったのは言い過ぎかもしれない。 あくまでボクの意見である。 コンビのキャラたて・・・というか、教授のキャラだて・・・というか。 湯川先生よりはドロウで人間くさいとは思うものの。。 タイトルの意味、大掛かりな仕掛けなど、エラリィ・クイーンや ロス・マクを思い出させたりもする。 ただ最後の謎解きの部分も含め、鳥肌を走らせなかったのは 個々の登場人物の書き分けにあるのかもしれない。 つまり、「あぁなるほど」と思わせるわりには驚きが少ない。 ・・・のだ。 ★★★☆☆
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