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『会社の正しい終わらせ方』

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『会社の正しい終わらせ方』 筒井恵 2014/08 再起を目指す経営者に贈る 会社の正しい終わらせ方  著者は中小企業診断士。 著者の夫の会社を清算した顛末などについての本。  著者は夫の会社中山ステンレス工業とは別に(有)リンク・サポートを経営。  夫の会社の問題点は、経理関係を会長である母が担当し、営業を担当する社長(夫)と相互に協議する場が皆無であったこと。社長は売上至上主義で、利益管理、資金繰りにはまったく関知しなかった。会社が儲かっているのか否か、誰にも判断できない状況が続いていた。  銀行も当然、どうなっているのかと社長に直接ヒアリングを試みたようであるが、社長はいつも逃げていた。  資金繰りを社長もしくは幹部が分かっていない会社は、非常に危険である。  結局、夫は破産手続を法人と個人の両方で行なうことになる。筆頭債権者がリンク・サポート。  (今の時代は)M&Aが増え、市場が寡占化している。仕入先や卸が拡大することで、中小企業は取り残されつつある。経営者がもっと数字感覚を持たないと、難しい時代になっていると感じる。  中小企業に必要なのは「なんとしても営業利益・経常利益を出していく」という意識。利益を出し、内部留保して、それをさらに投資するという企業本来の姿を取り戻さなければならない。  中小企業診断士のスタイルもいろいろだ。講演や書籍執筆に専念する人もいれば、補助金申請の専門家、現場改善の専門家などもいる。  破産手続を行なうには弁護士に払う予納金を支払わないといけない。  個人破産は、自由財産と言われる手持ち資金を持つことが許される。金額は総額99万円まで。  夜逃げの実態は年間4万~5万件と言われる。倒産は罪ではないが、夜逃げこそ罪。  開業率/廃業率は、日本4.6%/3.8%、米国9.3%/10.3%、英国10.2%/12.9%。「新陳代謝を高める」ことを国策として挙げるなら、廃業支援も重要である。

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