$ 0 0 願はくは花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ 西行法師 自分が望むような死に方ができる人は、数えるぐらいしかいないことだろうと思う。西行法師はそのような死に方ができた人だ。 普通の人は不慮の事故だとか、突然の病とか、あるいは長引く治療とか、自分では意図しない延命治療とか、様々な理由により、自分が望まない状態で死んでいかざるをえない。 生き方についてもそのようで、自分の望み通りの生き方ができる人は少ないのではないか。自分の計らいがそのまま通ることはまずないのが世の中というものだ。