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2014年10月の読書メーター

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2014年10月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:1303ページ
ナイス数:83ナイス

功利主義入門―はじめての倫理学 (ちくま新書)功利主義入門―はじめての倫理学 (ちくま新書)感想
倫理学や哲学の本には難解過ぎるものが多いですが,本書は一般向けにわかりやすく書かれています(それにしても,決して平易ではありませんのでご注意を)。ある学者が「哲学は書くと(=読むと)難しいが,話せば(=聴けば)簡単」と言っていましたが,本書がまさにそれであり,現代における事例を挙げるなどの工夫を加つつ,語りかけるように文章が展開されるので,難解な問題の理解が深まりました。「最大多数の最大幸福」とは何かを知りたくて読み始め,読後にそれが十分に達成できたとは正直思えませんが,いつかまた読み返したい一冊です。
読了日:10月29日 著者:児玉聡
いつやるか? 今でしょ!いつやるか? 今でしょ!感想
テレビ界の「ポスト池上彰」の第1番手になりつつある?林修先生。テレビで語る彼の話しは論理的かつ説得力があるので,彼のプロフェッショナル論を知りたいと思い購入しました。一般的な自己啓発本に近いものであり,期待が大きかっただけにやや残念な読後感です。予備校講師ということで,どうしても若者に向けた内容に偏りがちなのかもしれませんが,ユニークな人格と高い技術を磨いた彼の人生論を深く知りたいと思っています。別の著書も購入しましたので,そちらに期待です。
読了日:10月26日 著者:林修
1日たった1分 文章力がなくてもスラスラ書ける小論文の超書き方講座 (YELL books)1日たった1分 文章力がなくてもスラスラ書ける小論文の超書き方講座 (YELL books)感想
推薦入試を受験する高校生向けに書かれた本です。小論文の「書き方」というか,その前段階の「考え方」を簡潔にうまく説明しています。内容は平易なので,就職活動を控えた大学生などにも役に立つ本です。長文例を示さず,端的な回答例や図解に終始した著者の割り切った考え方に好感を持ちました。本書が示すヒントを心に持ち続けていれば,割と短期間で「小論文脳」を得ることができるはずです。それができれば,次は文章力や表現力の養成段階へと本格的に入ることができます。
読了日:10月21日 著者:石橋知也
ゆとり京大生の大学論―教員のホンネ、学生のギモンゆとり京大生の大学論―教員のホンネ、学生のギモン感想
大学の「教養教育」について論じられている、極めて興味深い一冊です。前半は大学教員の独白、後半は学生達の対談という形でまとめられていますが、そのいずれにも示唆に富む意見が数々述べられています。特に後半の、京大生達の対談が素晴らしいです。若輩である学生達が、大学教育や教養の本質をきっちりと捉え、瑞々しい議論を展開しています。京大生だからといって決して奢らず、中途半端な思い込みや既成概念に囚われることなく日々努力を続けている素晴らしい現代の若者達の姿に触れ、この国の将来は明るいと確信することができました。
読了日:10月19日 著者:益川敏英,橋本勝,毛利嘉孝,山極寿一,山根寛,吉川左紀子,河合潤,佐伯啓思,酒井敏,阪上雅昭,菅原和孝,杉原真晃,高橋由典,戸田剛文
Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2014年 10/14号 [香港と天安門]Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2014年 10/14号 [香港と天安門]感想
特集は「香港」。日本のマスコミは楽観視しているような気がするが、本誌記事は中国政府が極めて深刻な状況に陥っていることを示唆している。このデモを仮に鎮圧できたとしても、若い「香港人」達の心に炎はくすぶり続けるであろうし、チベットやウイグル、果ては本土にまで民主化の波が押し寄せる可能性もあるとのこと。「独裁政権の寿命は75年」という説が、ついに現実味を帯び始めてきたのかもしれない。仮に中国が乱暴な振る舞いをした時には、世界が中国を許さないという姿勢を示すことが大切だろう。
読了日:10月19日 著者:
どちらとも言えませんどちらとも言えません感想
著者は私よりも年上ですが,プロ野球ファンとしての共有体験が多く,面白く読み切ることができました。『中田翔よ,思い切って「中田勝男」に変えたらどうか。』・・・たしかにその通り!彼のキャラクターや実力は,どう考えても『翔』ではなく『勝男』です。ホントに改名してくれたら,天国の大杉さんや,ファイターズのオールドファンも大喜びしてくれるのでは?(笑) ひとつ残念(というか痛恨)だったのは,著者の小説をまだ1冊も読んでいなかったことです。ほぼ同時に小説の方も購入していましたので,読む順序を完全に誤りました。
読了日:10月18日 著者:奥田英朗
Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2014年 10/7号 [進化し続ける都市TOKYO]Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2014年 10/7号 [進化し続ける都市TOKYO]感想
特集は「TOKYO」。再構築が遅れた東京のインフラ整備が,2020年五輪開催の効果により急ピッチに進むことはとても良いことだと思う。ロンドンの成功と北京・アテネの失敗からも学び,2020年後には素晴らしい街が東京に残されていることを期待したい。特集以外では「日本の捕鯨を認めるべき理由」という記事が印象的だった。むしろ商業捕鯨を認めれば,鯨肉消費が減っている日本側が根を上げるという見立ては実に甘い。そうなれば,日本人は世界(特にアジア各地)に鯨肉の美味さを広く伝えるだろう。日本の食文化を甘く見ない方がいい。
読了日:10月18日 著者:
日本人の教養 混迷する現代を生き抜くために日本人の教養 混迷する現代を生き抜くために感想
国際教養大学元学長の中嶋嶺雄先生による「教養論」です。「なぜ、国際教養大学で人材は育つのか」で中嶋先生の素晴らしい教育論に触れましたが,主にリベラル・アーツに焦点を当てた本書も良書でした。先生がお亡くなりになられたことを,心から残念に思います。大学のキャンパスの中には誰だかわかならい人の銅像が建っていることがありますが,中嶋先生のような革新をもたらした先生こそ銅像を建てるに相応しい,数十年,いや数百年後の学生や教職員が仰ぎ見るべき先生なんだろうと思います。
読了日:10月13日 著者:中嶋嶺雄
ジャズ史5ファンキーとジャズ・ロック:ザ・サイドワインダー (JAZZ100年 10/14号)ジャズ史5ファンキーとジャズ・ロック:ザ・サイドワインダー (JAZZ100年 10/14号)感想
特集は「ファンキーとジャズ・ロック」。即興性の高いビ・バップからハード・バップが生まれ,そのマンネリ感を打破するような形で「ファンキー・ジャズ」「ジャズ・ロック」が生まれたとのこと。その特徴は「アーシー(土臭い)」「黒っぽい」音楽。添付CDを聴くと,たしかに土臭い感じがしないでもない。これは勝手な思い込みに過ぎないのか,あるいは私にも少しはJAZZ耳が育ってきたということなのか・・・? この時期のジャズは,黎明期のジャズに少し近付いて(戻って)いるような感じがしました。
読了日:10月11日 著者:
Slugger (スラッガー) 2014年 11月号 [雑誌]Slugger (スラッガー) 2014年 11月号 [雑誌]感想
特集は「キャプテン・ジーター」。ジーターより優れた選手は沢山いるにも関わらず,彼が特別な存在となった理由として,「ジーターが仮に最も偉大なヤンキーではなかったとしても,最も完璧に近いヤンキーだったと言っても大袈裟ではない」としている。ルースやディマジオとは違い,ジーターの凄みはリアルタイムで見なければわかならいと私は思っている。松井秀喜を通じてジーターを「体感」できたことを,野球ファンとして幸運に思う。ちなみに彼は20年間,ショート以外を守ったことがないらしい。これもまた,偉大な記録である。
読了日:10月11日 著者:
決断できない日本 (文春新書)決断できない日本 (文春新書)感想
ただでさえ皮肉や冗談がきついアメリカ人である上に,日本政治の未成熟な部分を嫌と言うほど見続けてきたメア氏のことですから,一字一句同じかどうかは別として,彼は「沖縄はゆすりの名人」に近い発言をしたと私は思っています。同時に,我が国を見下しつつも,現実主義のもとで日米関係を深く考え,同盟関係を強固にすることで日本を守りたいという気概を持った「親日派」でもあると思っています。本書はタイトル通り,決断できない日本政治の問題点を指摘する内容ですが,特に後半の日本人のメンタリティ分析に読み応えがありました。
読了日:10月8日 著者:ケビン・メア
Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2014年 9/30号 [英国の誤算]Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2014年 9/30号 [英国の誤算]感想
特集は「スコットランド騒動」。コリン・ジョイスの意見を是非聞きたいと思っていたので,彼の記事が読めて良かった。「相手には頭を下げさせた。取れるものは取った。ここらで手打ちとするか」というコリンの書き出しが,この騒動を端的に言い表していると思う。スコットランドは現実的な実益を得て,英国(というかイングランド)はいつくかのものを失った結果,世界における英国のプレゼンスは次第に失われてゆくのではないだろうか。スコットランドの「成功」に味を占めて,独立を主張する地域が世界各地で現れることを恐れる。
読了日:10月4日 著者:

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