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鉱物の面白さを紹介 松原聰さん

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matubara.PNG 〈長年、鉱物の調査・研究に携わってきた松原聰さん。近著『鉱物ハンティングガイド』(丸善出版)で、鉱物の面白さを紹介している〉 地中は未知の宝庫――。 石ころ一つでも 地球の姿を想像できる。  ――鉱物ハンティングとはどのようなものでしょうか。  手に入れたい鉱物のことを調べ、地名や地質などから、予想を立て、山や河原などに行き、鉱物を探します。狙い通りのものを発見したときの喜びは大きいです。石の中に隠れた鉱物などは、ハンマーで割ってみなければ見えず、そのわくわく感が醍醐味といえます。  ――さまざまな種類の鉱物があります。  現在、約5000種類の鉱物が見つかっており、そのうち日本では約1250種がとれます。日本は小さな国ですが、火山が多く、特殊な地質のため、発見される鉱物は多彩です。  最近では、房総半島で見つかった結晶が、メタンなどの有機物を封じ込める、特徴的な結晶構造をもった二酸化ケイ素であることが判明しました。この不思議な鉱物がどのようにして生まれたのか、現在、研究が進められています。  ――奥深い世界ですね。  こういった調査を続けていると、今の地球の姿が、すんなりと出来上がったものではないことがよく分かります。地球が持つ数百万年単位という大きな変化の連続の中に、人間は存在しているのです。しかし、人間がそれを感じ取ることは難しい。いつまでも同じ環境が保たれていると思っています。  この点を正しく理解するためにも、小学校の理科では「地球学」を学ぶべきです。地球の上に、全ては成り立っているのですから。この「地球学」を自然科学の基本とし、物理や化学、生物を学んでいけばよいのです。  ――石から地球が見えてくるわけですね。  地球の半径は約6400キロありますが、実際に人類が掘削できているのは10キロほど。まさに地中は未知の宝庫です。人類は地球のことを知っているつもりでも、実はまだまだ分かっていない。  そんな人間の英知を離れたところで、四十数億年もの間、形を変えずに残っているものが鉱物なのです。だから、石ころ一つとっても話が尽きないのです。 MEMO  鉱物の世界には、自分の発見した新種の鉱物には自らの名前をつけないというルールがある。2002年に発見された「松原石」は松原さんの鉱物研究の功績をとどめたいと、後輩たちが命名したもの。地球の財産である鉱物――。その研究に人生を懸けた先人たちへの感謝と敬意の表れを感じた。 ■プロフィル  1946年、愛知県生まれ。理学博士。国立科学博物館名誉研究員。専門は鉱物科学。現在も精力的に調査・研究に動いている。著書に『ダイヤモンドの科学』『鉱物ウォーキングガイド』など無料お試し鑑定あり!電話占いリエル http://flmk.biz/member/go/ga/001510001324747/


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