悪い奴なんだけど、憎めないこの2人。
裏稼業を生業とする溝口と岡田。
自分の車に後続車を追突させて脅し、
金を巻き上げる当たり屋。
溝口の元で働く岡田は、
この仕事で、出会う相手が皆、
悲痛の表情で、笑顔の一つもない事に、
不満を抱いていた。
この仕事を辞めたいと、言ってみた。
適当に打ったメールに、オッケーの返事が来たら
解放してやる・・・・と溝口。
「適番でメールしてみました。友達になろうよ。
ドライブとか、食事とか」
岡田が送った先は・・・・。
夫の浮気が原因で、今日まさに一家崩壊の日。
家族が、バラバラになる、そんな日に、
夫の携帯に、知らない人からメール着信。
「適番でメールしてみました。友達になろうよ。
ドライブとか、食事とか」
普通の状態なら、取り合わない悪戯メールだが、
この家族は、乗ってみた。
こうして、岡田は裏稼業から足を洗えたはずだった・・。
溝口のミスを、岡田になすりつけたせいで、
岡田は追われるはめになってしまった・・
岡田は、昔から
弱きを助け、笑顔を取り戻したいという正義感があった。
自分が誤解を受けようが、
罪をなすりつけられようが、
つらそうな顔の人を見るのが嫌だった。
「気負わずに、自然に前には進んでいく。
心の見えないレバーを、ドライブに入れてみる。」
崩壊した家族に向けて、岡田は言った。
岡田の影響は、ささくれていた溝口の心にも、
じわじわ染みてきていた。
溝口が考えた一大プロジェクトとは、
岡田の敵討ちだったのだが。。。
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