Quantcast
Channel: So-net blog 共通テーマ 本
Viewing all articles
Browse latest Browse all 53333

最後のトリック

$
0
0

最後のトリック (河出文庫)

最後のトリック (河出文庫)

  • 作者: 深水 黎一郎
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2014/10/07
  • メディア: 文庫



評価:★★★

「意外な真犯人」ってのはやっぱりミステリの醍醐味の一つだろう。
「モルグ街の殺人」もいい加減ぶっ飛んだが
やっぱりクリスティのアレとかコレとかが究極のソレだったなあ。

さて、そんな中で最後に残された「意外な真犯人」、
そして未だ誰も書いたことのないパターン。
それは「読者が犯人」っていうヤツ。

本書は作者のデビュー作「ウルチモ・トルッコ」を
大幅に加筆修正し、改題したものとのことだ。
ちなみに旧題はイタリア語で「究極のトリック」という意味らしい。

閑話休題。紹介に入ろう。


新聞連載のアイデアが浮かばずに苦しんでいたミステリ作家の「私」。
そこへ香坂誠一と名乗る人物から手紙が舞い込む。

「私は『読者が犯人』という不可能トリックのアイデアを持っている。
 ついては、これを2億円で買って欲しい。」

突然そんな提案を受けて困惑する「私」だが、
香坂からの手紙はその後も続々と届いてくる。
彼の生い立ちを語るかのような "手記" とともに。

メインのストーリーとは別に、さまざまなエピソードが挿入される。
ここではいちいち挙げないけれども
関係が無さそうに見えるこれらの諸々が、実に巧妙な伏線になっている。

中盤過ぎあたりで、「私」と香坂の間に
意外なつながりがあったことが明らかになり、ラストでは・・・


「読者」が小説の中の人物を "殺す" なんてことが可能なのか?
「読者が犯人」なんて "離れ業" が成立するのか?

まあ「大リーグボール2号」なみの "超変化球" なので、
この結末を評価するかしないかは、
人によって、あるいは好みによってけっこう分かれるだろう。

私は「良く考えついたなあ」とは思う。
発想は凄いし、それを作品化した努力は買うけど、
「好きか嫌いか」って聞かれたらちょい微妙かなあ・・・

でも、結末まで読んでも、
「裏切られた」ような気分にはならなかったので、
良くできている小説なのは間違いないだろう。
実際私は★3つをつけたし。

気になる方はぜひ読んでみてはいかがかと。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 53333

Latest Images

Trending Articles


2023年10月21日に徳島県鳴門市にある宝幢寺で発生した火事の記事を探しています。NHKのインターネットニュースで、この日に火事が発生したことは確認済み...


天達武史が結婚した嫁画像は?出身高校や大学は?本名や年収って?


サンプラザ中野くんさんの娘が悪いのか、中野さんが悪いのか、何とも言えませんな。週刊文春より


【速報】「ハンターハンター」最新話、ゴンとキルアが12年ぶりに登場!!!【414話】


納涼盆踊り大会開催のご案内(7月29日・30日)[西新小岩三丁目町会]/葛飾区


【2025年最新】板倉滉の年俸・移籍金・市場価値を完全解説!ブンデスで急上昇した評価とは?


[Album] Southern All Stars – Umi no Yeah!![FLAC + MP3]


報道局ニュースセンターで番記者として活躍中の澤井さん。そのやりがいとは?(ビジネスパーソン研究FILE Vol.175 株式会社テレビ朝日 澤井尚子さん)


9月号(7月23日発売)の連載「先生の特別授業」は「沖縄県立コザ高等学校」の吉元弘樹先生です。


【脅迫】東組二代目清勇会若頭の大野大介容疑者を逮捕



Latest Images