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第三百六十三話_short Experimental Discription

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 白い扉を開くと正面に白い壁があった。

 のっぺりとしたなんの変哲もない白い壁は清潔感をもたらすのだと言う人もいるかもしれないが、面白味も味わいもなく、なぜ人はこのような壁を望むのだろうとふと思う。

 昔はこうではなかった。いや、概ね白っぽい壁だったような気がするが、漆喰 であったり、アイボリー系の和風土壁であったりしたものだ。手作業で塗り固められたその壁にはムラがあって、そのムラが織りなす光と影がなにかを想起させるような形を表していたりして眺めていて飽きが来なかった。

 また一戸建ての場合だが、たいていその壁の上の方には小窓があって、新鮮な空気を取り込むと同時に外から覗かれるのではないかという不安感が流れ込んできて、どこか外界とつながっているんだなという感情を目覚めさせたりもしたものだ。 

 正面みならず左右も白い壁に囲まれた閉鎖空間であることは昔も今もそう変わらないが、全体のたたずまいとしては随分と異なる印象の小部屋になったものだと思う。

 こんなに狭い空間でありながら落ち着く。誰もがそうとは限らないが、多くはそう考えていると思う。そうでなければリラックスして過ごせないからだ。リラックスできなければやがては健康を害する結果になるかもしれない。 

 それにしてもなにもなければ退屈な空間。絵のひとつでもかかっていればまだましな方だ。

 だから本を持ち込んだりスマートフォンをいじったりするのだろう。

 あまりにも退屈な時間、私はこんなことを考えながら用を済ませ、最後に屁をひり水を流して小部屋を後にした。 

 

   ※Experimental Discription(実験的記述) 

    多少なりとも某場所を文学的に記述できるものかどうか、試してみた(^^)

                      了


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