前回
「C.M.B.森羅博物館の事件目録(1)」 (月刊マガジンコミックス)の感想をアップしたのは2011年12月なので(リンクは
こちら)、1年半以上も間が空いてしまいました。
「青いビル」と「呪いの面」の2つの話が収録されています。
「青いビル」はコミックだけにビジュアルに訴えてくるのでとても楽しいんですが、突っ込みどころ満載というか、あれもこれも(トリックも動機も)無理やりですね(笑)。
そもそも目撃者は自分の勘違い(?) に気づくはずですし、いくらなんでもこの状況で目撃者が「青いビル」と認識することはないと思います。また、「棒」には絶対見えないだけではなく、このやり方だと被害者を殺すことは無理です...でも、ビジュアル的に楽しいトリックなので許せてしまう。
「呪いの面」も、能舞台を模したアトリエでの密室トリックが、コミックならでは、というかビジュアルを活かしたもので、ステキです。このトリックを小説で=文章で表現するときわめて嘘くさいものになると思います。こちらも動機や事件の大元となった過去のいきさつに無理がありますが、気にしない、気にしない。
不幸の元となった能面を譲り受けた森羅に「サイテー」と言い募る七瀬に答える森羅のセリフがいい感じです。
「ここは博物館だよ
絶滅した恐竜の化石、人の嫌う昆虫、戦争の道具。
美しい物を見たければ美術館に行けばいい。
でも僕の博物館は生も死も飲み込む」
今後はもっと速いペースで、シリーズの感想をアップしたいです。