マッティ・ロンカの『殺人者の顔をした男』です。フィンランドを舞台としてミステリーですが、複雑なストーリーです。とらえどころのない主人公で、わたしの評価は低いですね。 私立探偵ヴィクトル・カルッパは、行方不明になった妻を探してほしいと言う依頼人アールネ・ラーションの依頼をうけて捜査を始める。とはいっても、ヴィクトルは、フィンランドとソ連を間にまつわる、いかがわしい仕事も手伝っており、そちらの方の仕事もやりながらなのでペースは上がらない。そうこうするうちに、ラーションの自宅から妻の遺体を発見する。が、その裏には驚くべき真相が・・・。 書いてしまえば、こういう話なのだが、いかんせん主人公のスタイルがピンとこない。単純な正義を信奉しているとは思えないし、だからといって、結末で、麻薬の密輸が絡んでいることが判明した後の彼の行動の規範となっている物が見えない。女性にも関心はありそうなのだが、すっきりしない。 これで、シリーズ物となっているそうなのだが、解せませんね。まぁ、生まれはソ連時代のロシア、血筋はフィンランドという複雑な環境で、どちら側からも信用されないという設定が良いのでしょうか。
↧





