| 切り裂きジャックの告白 作者: 中山 七里 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2013/04/27 メディア: 単行本 |
ランニング中の男性が全ての臓器をくり抜かれている若い女性の死体を発見した。
東京・深川署を捜査本部に捜査が開始されたが、その後ジャックと名乗る犯人から
テレビ局に犯行声明文が届き、第二、第三の殺人が発生する。
捜査にあたる警視庁捜査一課の犬養らは被害者が同じドナーから臓器提供を
受けていた事実を突き止める。
臓器をくり抜かれた無残な死体が発見され、その後も同じ手口の殺人が
繰り返されます。
被害者の身体は鮮やかな手口で切られていることから犯人は医師、精肉店勤務者などに
絞られていくのですが、テレビ局に犯人からの犯行声明が届きます。
無差別殺人のように見えた犯行ですが、やがて被害者は同じドナーから
臓器を提供してもらい臓器移植をしていたことが分かります。
捜査にあたる犬養も臓器移植をしなければ助からない病気の娘を
抱えていて今回の事件は他人事ではなく複雑な心境です。
なぜ臓器移植をした人間が殺されたのか?ジャックと名乗る犯人の目的は何なのか?
どんどん読ませてくれるところは、さすが中山さんでした。
お決まりのどんでん返しはもちろんありますが今回は普通だったかな?(^^;
つい過剰に期待してしまうのでそういうふうに思えたのかもしれませんけど
ラストは感動もありで面白い作品でした。
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この作品の主人公・捜査一課の犬養隼人が難事件に挑む連作短編集
『七色の毒』が8月1日に発売されます。