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華麗なるギャツビー

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華麗なるギャツビー.jpg <ストーリー>--「シネマトゥデイ」HPから引用します。 ニック(トビー・マグワイア)が暮らす家の隣に建つ、ぜいを凝らした宮殿のような豪邸。ニックは、そこで毎晩のように盛大なパーティーを開く若き大富豪ジェイ・ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)と言葉を交わす仲になる。どこからやって来たのか、いかにしてばく大な富を得たのか、なぜパーティーを開催し続けるのか、日を追うごとに彼への疑問を大きく膨らませていくニック。やがて、名家の出身ながらも身寄りがないこと、戦争でさまざまな勲章を受けたことなどを明かされるが、ニックはこの話に疑念を持つ。 チェック:数々の名作を世に送り出した作家F・スコット・フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」を実写化したドラマ。快楽的な生活を送る謎の富豪ギャツビーの意外な正体を、ある女性との恋を絡めながら映す。レオナルド・ディカプリオが、人並み外れた容姿と富を兼ね備えたギャツビーをクールに演じる。『マイ・ブラザー』のトビー・マグワイアやキャリー・マリガンらが共演。『ムーラン・ルージュ』などのバズ・ラーマン監督ならではの絢爛(けんらん)を極めたビジュアルも見ものだ。 映画、です。 原作フィツジェラルドの「グレート・ギャツビー」 (新潮文庫)をむかーし読んでいるはずですが、印象に残っていません。ストーリーらしいストーリーも感じ取れなかった気がします。まあ、ミステリではないですし、読み飛ばしてしまったのでしょうね。 この映画、ストーリーははっきりしています。 上に引用したストーリー、ちょっとイメージと違いますね。トビー・マグワイア演じるニックが回想する、という枠組みなのですが、「日を追うごとに彼への疑問を大きく膨らませていく」ようには見えません。もちろん、疑問には感じていたでしょうが、むしろあるがままを受け入れていたような...だからこそ、ディカプリオ演じるギャツビーが頼りにしたのではないでしょうか? ギャツビーが恋する相手が、キャリー・マリガン演じるニックの従姉妹。キャリー・マリガンは、「ドライヴ」にも出ていましたね(ブログの感想へのリンクはこちら)。こういう想いを寄せられる女性を選んで演じていたりして... すべてを捧げる(?)ほどの女性なのか、という(意地悪い)見方も可能かと思いますが、それが恋に落ちた、ということなのでしょうね。キャリー・マリガン(役名を忘れてしまいました...)に屋敷を見せる場面で、イギリスから届く高級そうなシャツを投げ下ろして戯れるシーンがあるのですが、そのときのディカプリオの笑顔が素晴らしかったです。 しかし、ギャツビーが成し遂げたこと、手に入れた富はすごいのですが(豪華絢爛ではあるものの、豪華すぎてむしろ悪趣味ともいえるパーティや、城のようなお屋敷がその証左です)、愛する女性のために成功する、というときに目指す方向なのかどうか、疑問に感じなくはないですね。 持たざるものが成功するためには、手段は選んでいられないのでしょうけれど、その道を進まざるを得なかった苦悩とかが描かれていれば、一層深みが出たのかな? それともかえって安っぽくなったかな? その意味では、この作品は、旧体制と新体制というか、エスタブリッシュメントと新興(成金)という対比でもとらえることが可能で(表社会対裏社会、というべきかもしれませんが)、クライマックスへ向けての展開なんかもそのラインで進んでいきます。 象徴的存在であるギャツビーを封じ込めることで、映画は完結するのですが、封じ込められたことでかえって光り輝く存在になったような気がします。可哀想だけど。 ディカプリオの魅力がつまった映画です。 ところで、最後に子供が出てきたのには、びっくりしました。あれっ? そういう設定でしたっけ?

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