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『年寄りの話はなぜ長いのか』

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『年寄りの話はなぜ長いのか』 高田明和 2005/08 年寄りの話はなぜ長いのか  著者は浜松医科大学名誉教授。 脳の老化の影響に関する本。  年をとると話が長くなる理由は、①話すことの優先順位がつけられない。どこまで話したかを忘れる。 ②話す内容が多いほど相手は得るものが多いと考える。 ③体力・能力に自信がなくなるが周囲の信用・尊敬を維持したいとの思いで、思いついたことを何でも話す。 ④YESマンに囲まれると聞き手への配慮を欠く。 ⑤自分の価値観は正しい。若者も同じであるべきと考え、若者を正道に戻すのは自分の義務だと考える。   若者が年寄りの長話を嫌うのは、①若者は高齢について実感はできない。 ②若者は仮定の話を嫌い、「やってみなければわからない」と考える。  「私たちは全員、高齢ということには素人だ」と述べる。  若者が年寄りや上司の長話に耐えられない理由は、①年寄りにとって時間は早く過ぎるが、若者にとっては時間はゆっくり。 ②年寄りは何度も同じ話をする。 ③年寄りは感情を抑えることができない。 ④年寄りは若者の能力を過小評価する。 ⑤若者は、年寄りの話は時代にマッチしていないと考える。  年寄りはぼんやりしているから時間が速い。若者はいつも脳が働いているので、退屈で何もすることがないことには耐えられない。  年寄りが頑固になる理由は、①自分ができることの限界を感じ、新しい方向を受け入れることに本能的に恐怖を感じる。 ②嫌な話を聞くことに耐えられなくなる。都合の良い話以外は受け入れなくなる。 ③新しいことに挑戦する気力・体力がなくなり、現状維持を望むようになる。  年をとると判断を誤る原因は、①情報を細かいところまでチェックできなくなり、直感に頼るようになる。 ②過去の経験から離れることが難しい。 ③成功した人ほど自分の考え・判断に強い自信を持っている。  高齢者の脳機能を維持するには、運動、読書、碁や将棋のようなゲームがよいそうだ。

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