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『海のなんでも小事典』

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『海のなんでも小事典』 道田豊 2008/03 海のなんでも小事典―潮の満ち引きから海底地形まで (ブルーバックス)  著者は海上保安庁海洋情報部の現職と元職の4人。 海洋に関する本。  気球表面積の71%が海。最も深いマリアナ海溝で1万920m。水深が7000mより深い場所は海全体の0.1%、ほとんどが4千から6千mの平坦な海底で、平均水深は3700m。  深海の海水は秒速10cm以下のゆっくりした動きで、2千年かけて地球を循環していると考えられている。  海面付近の海流の動力源は風。北半球ではコリオリの力で風下の45度右に流される。それより少し深いところではさらに右、さらに右・・・と深さ方向に螺旋を描く(理論的には)。これをエクマン螺旋と呼ぶ。  日本付近の中緯度では偏西風が東向きに、赤道では西向きに貿易風が吹いている。これにより海水が偏西風と貿易風の間の領域に集められ(エクマン輸送)、実際このあたりの海面は高気圧のように盛り上がっている。これを取り囲む流れが亜熱帯循環。亜熱帯循環で最も速いのが黒潮で毎秒2m以上、一方カリフォルニア海流は数十cm程度。  黒潮は台湾と与那国島の間から東シナ海に入り、屋久島と奄美大島の間のトカラ海峡を抜けて太平洋に入る。黒潮の強い流れの幅は100km、深さ数百m。毎秒数千万トン。黒潮の沖側は海面が1mほど高い。  北太平洋中緯度のほとんどの海域で南向きに海水が流れる。それを西端の黒潮が一気に北に戻している。  地球の自転時刻・周期は潮汐力がブレーキになって徐々に遅れている。時刻の遅れは千年で1.9時間程度、周期=1日の長さは3億年前には22.6時間(現在は23時間56分)だった。  潮汐は地球を半周する波である。場所によって振幅0の無潮点というものができる。  陸地の高さは平均水面を基準にするが、「平均水面」も場所や時期でいろいろである。日本では国会議事堂近くの「水準原点」から24.414m下を東京湾平均海面として基準にしている。


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